名古屋刑務所事案 資料 (河村たかし事務所作成 H15.6.17版)
1 平成13年12月14日ホース事案(受刑者死亡)
≪関係刑務官≫・・・3名
≪起訴事実の要旨≫
保護房内で、懲役受刑者に対し、懲らしめ目的でその必要もないのに、同人の肛門部を目掛け、消防用ホースを用いて多量に放水する暴行を加え、肛門部挫裂創・直腸裂開の傷害を負わせ、12月15日午前3時1分細菌性ショックで死亡させた。
≪問題点≫
(1) 刑務所の水は地下水であり、加圧して使っていたが、3階や4階がしばしば断水するほどの弱い水圧であり、傷害を負わせるには低すぎる。
(2) 民主党の実験は、冒頭陳述の水圧0.6kg/cm2の10倍の水圧6kg/cm2で行われたものであり、国民に誤解を与えた点を素直に認め、お詫びするとともに事実を訂正すべきである。
(3) 検察側の証拠は、麻酔した豚に放水したら直腸が裂開したというが、
(ア)麻酔した豚の肛門括約筋は弛緩しており、水が入りやすい。
(イ)豚の肛門部には水圧による表皮剥離があるが、遺体にはない。
(ウ)豚の腹部には放水による腹水がそれぞれ7リットル、3.5リットルあったが、遺体には通常より少し多い1.2リットルの腹水しかない。
(4) 冬で気温が8℃しかないときに水を掛けること自体暴行だとの意見もあるが、水温は20℃もあり体を洗う為ごく短時間かけたに過ぎなく、直後に体をタオルで拭いている。体を洗わせない受刑者を汚物まみれにしておくのは不衛生であり、そのことで体調不良になれば国家賠償の可能性すらある。
2 平成14年5月27日事案(受刑者死亡)
≪関係刑務官≫・・・3名
≪起訴事実の要旨≫
保護房内で、懲役受刑者に対し、懲らしめ目的でその必要もないのに、同人の腹部に革手錠のベルトを巻き付けて強く締め付け、腹部を強度に圧迫する等の暴行を加え、外傷性腸間膜損傷の傷害を負わせ、5月27日午後8時30分ころ死亡させた。
≪問題点≫
(1) 人間の力で胴囲80cmの受刑者を本当に60cmまで締められるのか?
(2) 一般的に腸間膜損傷は、背骨と硬い物に腸間膜が挟まれて損傷に至るのが普通であり、革手錠を締めただけでは起こり難い。
(3) 右腹部から右背後部にかけて革手錠の幅(5cm)より太い幅10cmの大きな内出血があり、ここに大きな力が働いているのは明らかである。この物と背骨に挟まれて腸間膜が損傷したと考えるのが自然である。
3 平成14年9月25日事案(受刑者生存)
≪関係刑務官≫・・・5名
≪起訴事実の要旨≫
保護房内で、懲役受刑者に対し、懲らしめ目的でその必要もないのに、同人の腹部に革手錠のベルトを巻き付けて強く締め付け、腹部を強度に圧迫する等の暴行を加え、加療約70日間を要する外傷性腸間膜損傷の傷害を負わせた。
≪問題点≫
(1) 人間の力で胴囲80cmの受刑者を本当に60cmまで締められるのか?
(2) 一般的に腸間膜損傷は、背骨と硬い物に腸間膜が挟まれて損傷に至るのが普通であり、革手錠を締めただけでは起こり難い。
(3) 右腹部に革手錠の幅(5cm)より太い幅10cm位の大きなレジスタンス(圧迫痕)があり、ここに大きな力が働いているのは明らかである。この物と背骨に挟まれて腸間膜が損傷したと考えるのが自然である。
(4) 大怪我との報道があるが、手術直後の診断書では全治10日となっている。