166--法務委員会-7号 平成19320

 

七条委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。河村たかし君。

河村(た)委員 河村たかしです。

 まず、法務大臣、第一問。

 名古屋の刑務所で起きました、もう何年になりますか、四年ほどになりますかね、この法務委員会で、自民党を初め共産党まで全党の委員が……(発言する者あり)民主党もです、私もです、刑務官が暴行したと一方的に、当事者に何のヒアリングもせずに言った事件が、三月三十日に判決を迎えます。

 判決は、何か十時から五時までが判決文の朗読らしいんですが、私は、これは、かねがね言っておりますように、事故であって、いわゆる故意の犯罪ではない、事故を隠した法務省のとんでもない陰謀だ、刑務官、現場の人間を、資質に問題があるなんというとんでもないことを言った、人権侵害どころか職権濫用罪にもなるというとんでもない事件だということで、四年間ほとんどの法廷に出てまいりまして、弁護士と協力して、私も弁護士の助手としまして、真相を明かすために努力をしてきました。

 判決が出ますので、それを受けて、法務大臣におかれましては、真相解明にきちっと努力すると。過去ここに報告されたことと全く違う判決が出ると私は思います。それは、皆さんが法務委員会で言ったことと全く違いますので、それは推測ですが、きちっと真相の解明に向けて、新たにこちらに真相解明のための報告をする、こういうふうにひとつ言ってください。

長勢国務大臣 先生がこの問題に大変長い間御苦労いただいていることは承知をいたしておりますが、判決がこれからでございますので、今からそれを予見したことを申し上げることは差し控えさせていただきますが、判決に沿って対応すべきものはしていきたいと思います。

河村(た)委員 では、委員長、これは平岡さんにも言ってありますので、それを受けて、委員会でやったことですので、理事会で協議されて結構でございますけれども、私としては、ぜひ集中審議を、本当は予算委員会も集中をやりましたから、そういうものを踏まえて、委員会としても、国民の皆さんに真相解明に向かって、ないし、本当に無実が出た場合は、刑務官の名誉回復等に向けて真摯な態度をお願いしたいということでお取り計らいいただけますか。

七条委員長 後日、理事会によって審査いたします。

河村(た)委員 それでは、きょうは皆さんのところに週刊朝日の「裁判官の裏口任官、天下りを告発!」この記事につきまして、一番最後のところに私のコメントがちょっと出ております、「司法試験に九度落ちたことを公言している河村たかし衆院議員は、こう話す。」ということで。私は仕事をしながらですから、別に弁解するつもりはありませんが。私は商学部の出身でございまして、夜学でございまして、仕事をしながら、家族もおった。これは経歴詐称ではありませんが、択一は四回受かっております。いろいろ環境もありましてこうなったんですが、このことについて質問したいと思います。

 まず、裁判官というのは、裁判を受ける権利というのが憲法にありますね、これはだれに聞こうかな、やはり最高裁ですか、ですから、当然公正な手続で選ばれた人でないといかぬですよね。

大谷最高裁判所長官代理者 委員のおっしゃるとおりであると思います。

河村(た)委員 二十年ほど前にここでも質問が実はあるんですよね、社会党の方ですけれども。

 端的に言いますと、後で一つずつ聞いていきますけれども、結論を先に言った方がわかりやすいので、要は、簡易裁判所の裁判官になる方が、ある特定の、いわゆる偉い様です、書記官の上の人たち、この人たちは、まあ言ってみれば内々の、八百長的といいますか、そうでないなら、はっきり否定してくださいよ、調査してから。その人たちだけは、まず、筆記試験なし、それから口頭試験も問題を事前に教えていただいて一〇〇%合格している。そのほかの書記官では、我こそはと思う人は、このパーセントを聞きますけれども、三割ですか、試験を受ける人はそのくらいしか受からない。とんでもないことが行われていた。それのちょこっとさわりの部分を、二十年前ですか、この委員会でも質問があったんだけれども、まだ直されていない。

 簡裁の裁判官も当然逮捕状を発付できますね。そういう人に逮捕状を発付される国民はとてもじゃないですよ、委員長。

 ですから、まず一つ、簡裁の裁判官はどうやって選任されるのか、一般的に。

大谷最高裁判所長官代理者 それでは、少し一般的にまず御説明したいと思います。

 裁判所法四十五条に規定する簡裁判事の選考採用手続ということでございますが、この選考は、最高裁判所に設置された簡易裁判所判事選考委員会によって行われることとなっております。

 第一次選考として論文式の筆記試験、第二次選考として口述の方法による法律試問と一般試問、この結果を総合して選考の適否を判定することとされております。

 その対象となる者が二種類ございまして、一つは、各地方裁判所に設置された簡易裁判所判事推薦委員会から推薦を受けた者であり、これらの者は今申し上げました第一次選考から受験することとなっております。そのほかに、簡易裁判所判事選考規則五条二項によりまして、簡易裁判所判事選考委員会は、推薦委員会から推薦を受けた者以外の候補者を選考することができるということとされておりまして、これに基づきまして、選考委員会の決定により選考に加えられることとなった者は第二次選考から受験する、こういうことになっております。

河村(た)委員 では、今の二種類の方がみえることはわかりましたね、一次から、筆記試験から受ける人と、二次、口頭だけでいい人。合格率は何%ですか。

大谷最高裁判所長官代理者 平成十八年度で申しますと、第一次選考が免除された者の受験者数それから合格者数は十人ということでございます。(河村(た)委員「何%ですか」と呼ぶ)合格率は一〇〇%ということになります。

 また、推薦組、これは先ほど申し上げました第一番目のルートということになりますが、この受験者数は百十八人、合格者数は三十三人であり、合格率は、先ほど委員も御指摘になりましたが、三〇%弱となっております。

河村(た)委員 これは十八年度ですが、それでは、二次のものは一〇〇%合格されておりますが、過去五年ぐらいさかのぼってどうですか。

大谷最高裁判所長官代理者 平成十五年から十六年、十七年、三年ということで今手元に資料がございますが、これらの年度についても合格率は一〇〇%でございます。

河村(た)委員 ちょっと聞いておいてちょうだいよ。一〇〇%受かる試験というのはどういうことですか。こういうのを八百長というんじゃないかな。

 では、今言った口頭試問だけでいい人、筆記試験を免除される人はどういう人なんですか。どういう基準があるんですか。どういうルールがあるんですか。

大谷最高裁判所長官代理者 お答えいたします。

 裁判所職員の中には、長年経験を積んで、その法律知識、実務能力がその執務を通じて実証されており、人物、識見においても簡裁判事としてふさわしい人材がいるところでございまして、そういった者につきましては、口頭による法律試問をもって簡裁判事として必要とされる基本的な法律知識を確認するとともに、一般試問を行って、最終的に簡裁判事としての適格性を審査して選考するという制度になっているわけです。このことは、外部の学識経験者にも加わっていただいた簡裁判事選考委員会でも従来から認められているところでございます。

河村(た)委員 経験があるとかなんとか言っていますけれども、きちっとした通達の条文を読んでください、どういう人か。

大谷最高裁判所長官代理者 最高裁の人事局長通達によりますと、第一次選考合格者、これは先ほど申し上げましたが、及び選考委員会が相当と認める者が第二次選考を受験することができるということになっております。

河村(た)委員 相当と認める人は一次の筆記試験が免除になるわけですよ。

 ところで、きょう、人事院、おりますね。人事院さんに聞きますけれども、一般職の国家公務員の採用において、相当と認める人間の筆記試験を免除する、そういうものはありますか。

鈴木政府参考人 お答えいたします。

 簡易裁判所の判事さんの選考方法につきましては、最高裁判所において定められているところでございまして、人事院としてその内容を正確に承知しておりませんので、人事院が人事院規則に基づいて行っております国家公務員の採用試験と比較するということが適当かどうかについては、私どもとしてはやや判断しかねるところもございますけれども、人事院が実施しております国家公務員の1種とか2種など、十四種ございますけれども、十四種の国家公務員の採用試験につきましては、おっしゃるような筆記試験の免除を行っている試験はございません。

河村(た)委員 ありませんよ、人事院の場合は。最高裁は、何ですか、これは。実際、現実的に、相当と認める人はどういう人が多いんですか、一〇〇%受かっておる人は。長年勤めておる人か、位が上の人なのか、顔がいい人なのか、何ですか、この相当と認める人というのは。どういう人が多いんですか。

大谷最高裁判所長官代理者 簡易裁判所の判事選考委員会が相当と認める者として第二次選考からの受験を認めるか否かというのは、これは、長年の執務を通じて実証された法律知識、実務能力、人格、人物の識見等を総合的に勘案して判断するということでございます。年齢やポストについて形式的な基準で決めているわけではございません。

河村(た)委員 現実を言いなさいよ、現実を。

 それでは、最高裁の、裁判所事務局長ですか、それから、これは最高裁かどうか知りませんが、首席書記官とか次席書記官とかそういう方、上の方がみんな通っておるんじゃないですか、実際の話。長いことやった、末端と言っては御無礼だけれども、本当に勤め上げて上の方に行かなかった人たち、こういう人たちはこれに入っていますか。

大谷最高裁判所長官代理者 最近の例で申しますと、最高裁の首席書記官あるいは高等裁判所の首席書記官、高等裁判所の事務局次長などでございます。最高裁の勤務の者だけに限られるわけではございません。

河村(た)委員 最高裁に限られるわけではないけれども、要するに位の高い人がみんな筆記試験を免除されておるんじゃないですか、少なくとも。十分条件かどうか知らぬけれども、その中が全部とは言えないけれども、筆記試験を免除された人は、いわゆる位の高い偉い様が免除されておるんじゃないの。

大谷最高裁判所長官代理者 先ほど申し上げましたけれども、偉いかどうかということで決めているのではないということでございます。繰り返しますけれども、長年の執務を通じて実証された法律知識、実務能力、人格、識見等が高いと認められ、簡裁判事にふさわしい、そういう資質があるかどうかというところが実質的な判断基準だということでございます。

河村(た)委員 そんなことより、実際の話はどうなっているのよ。実際に受かった人たち、筆記免除で受かった人たちは、実際、それでは、何の位もないかどうか知りませんけれども、全部の職制を知っておるわけじゃないですけれども、勤め上げて、そういう首席とか次席でなかった人、こういう人が何人かでもいわゆる筆記免除組に入ったことがあるんですか。

大谷最高裁判所長官代理者 過去のすべての例について今詳細に承知しているわけではございませんけれども、幹部職員が多いということは事実でございます。

河村(た)委員 多いんじゃない、すべてじゃないの。

大谷最高裁判所長官代理者 申しわけございません。今、手元で全員の受験合格時の地位等については把握しておりませんけれども、先ほど言いましたように、最近の例でいいますと、先ほど申し上げたような地位の人たちがなっているということは間違いございません。

河村(た)委員 識見とか、そういう人は、人間の位によって変わるんですか。それと、書記官というのは、十何年か二十年勤めますと、本当の現場でやらぬ、ただ事務だけ出てきて偉い様の顔をしておる人間、そういうふうに分かれると聞いておるんです。現場の本当の裁判に当たって、交通違反の過失割合がどれだけだとか、そういう現場で苦労しておる人たちは識見が低いんですか、あなたの言い方によると。資質に問題があるんですか。

大谷最高裁判所長官代理者 先ほど申し上げましたけれども、この制度は、まず第一に、法律的な素養等があるかどうかについて筆記試験を行って選抜していくというルート、それが基本的にございます。そして、それ以外に、長年の経験、執務を通じてその法律知識、実務能力が既に実証されていて、人物、識見においても簡裁判事としてふさわしい、こういうように先ほど申し上げました有識者等も入った委員会で認められた方について、先ほど申し上げたような人数について別途任命している、こういうことでございます。

河村(た)委員 全く承服できぬ。少なくとも人事院にはないんですよ、こんなことは。だから、あなたのところで今把握しておらぬと言っておったから、改めて、過去十年にわたってこの筆記試験を免除した人の職制、これを全部出してください。委員会に報告してくださいよ、これは。

 裁判官が公正に任命されておるかどうか、どえらい重要ですよ、委員長。

七条委員長 大谷人事局長に申し上げますけれども、今資料提出がありましたが、十年間にさかのぼってできますか。

 では、御答弁ください。

大谷最高裁判所長官代理者 今の点については、後ほど提出いたします。

河村(た)委員 それではもう一つ。

 口頭試問のときに試験問題を教えておるという話があるんだけれども、これはとんでもないぞ。八百長ですよ、こんなことをやったら。憲法違反ですよ。国民の裁判を受ける権利の侵害ですよ。公正な裁判を受けることですからね、当然のことながら、公正に選ばれた裁判官による、公正な手続による裁判を受ける権利。

 これは本当ですか。

大谷最高裁判所長官代理者 簡裁判事の候補者の選考というのは、試験問題の情報管理を含め、厳正に行われておりまして、今御指摘のようなことはないと認識しております。

河村(た)委員 認識しておりますって、何ですか、それは。ないんですか。ないならないと断言してくださいよ。

 それでは、もしあったら、長官はやめますか、最高裁長官。

大谷最高裁判所長官代理者 私が御説明するということですので、そういうふうに、ないと認識しておりますというふうにしか申し上げる以外にはないと思います。

 今お話にありましたそれ以外の御質問につきましては、これと異なる前提に立って責任を云々するお尋ねにはお答えすることは適当ではないと思います。

河村(た)委員 ちょっと、何と言ったかよくわからぬのですけれども、今。何ですか。

大谷最高裁判所長官代理者 今、最後の方で委員から長官云々というお話があったかと思いますので、その点については前提が異なっておりますので、そういう点についてお答えすることについては適当でない、こういうふうに申し上げたということでございます。

河村(た)委員 とにかく、口頭試問で問題を教えているということはないと断言できないんだね、あなたはここで。

大谷最高裁判所長官代理者 具体的にそういう不正があったというようなことについては、ないというふうに思っております。

河村(た)委員 これは一遍あなたのところでも調査していただきたい、受かった人に。これは本当に重要ですよ。裁判員制度をやるんでしょう。そういうときに当の裁判官が、一部の上の方の偉い様だけ、最後の方は実務をやっておらぬ人間が、何か筆記試験は免除されて、口頭試問も問題を教えられておったといったら、これはとんでもないですよ。国民の裁判を受ける権利の重大な侵害だ。

 もう一回、それもちゃんと調査して、ヒアリングして、ここにきちっと報告してくださいよ。

大谷最高裁判所長官代理者 具体的に委員が御指摘の点は、その週刊誌にそういう問題が書かれたということを前提としてよろしいですか。(河村(た)委員「いや、私はヒアリングしております」と呼ぶ)はい。

 私どもとしては、特段、特に具体的な不正があったということについての、あるいは可能性があったということについての点を全く承知しておりません。我々としては厳正に試験を行ってきた、こういうことでございます。

 週刊誌等に書かれたことにつきまして、これは匿名の記事でありまして、私どもとしてはその真偽を確かめるすべはないということで御了解いただきたいと思います。

河村(た)委員 そんなもの、調べればわかるじゃないですか。私は当然聞いておりますよ。それから、本にも書いてあるじゃないですか。

 だから、あなた、ちゃんと調べて報告してください。これは言ってくださいよ、やる、やらないを。

七条委員長 時間の通告が来ておりますから、手短に。

大谷最高裁判所長官代理者 一点、今、本のことがございましたけれども、これも、この本を書かれた方の試験の模様に関する記述からしますと、二十年以上前の話でございまして、明らかに二十年以上前のことについて書かれているわけでございます。

 我々としては、そういう事実はなかったと思っておりますが、この点についても、確認のしようがないということでございます。

河村(た)委員 では、委員長、これは、悪いですけれども、理事会でやってもらってもいいんだけれども、極めて重要な問題ですから、理事の方から求めるなりして、真相を国民に伝えられるように御尽力をお願いします。

七条委員長 後日、理事会で協議いたします。

河村(た)委員 終わります。