山本委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。河村たかし君。
河村(た)委員 河村たかしでございます。
 それでは、時間もございませんので、まず、法務委員会初の、この間はシャツになりましたけれども、きょうはシャツにはなりませんが、ワイシャツ姿でやりたいと思います。
 まず、お手元に資料が行っております。前回も手紙を読みましたけれども、渡邉貴志さん、この方は名古屋の刑務所で看守長をやられておられる方です。今、休職中でございますので。無念の思いを持って僕に手紙を書いてくれて、僕はこれを読むと泣けてくるので、本当に何とも気持ちが苦しいんですけれども、せめて彼の心を、拘置所の中で無念の思いを持っている心を、ここで、こういう格好で皆さんの前で言うということが何かの力になればという気持ちで読ませていただきます。
 ちなみに、きのうこれは大臣にもお渡ししてありますので、その感想というようなことではなくて、あなたの部下なんだから、ぜひ彼を支える意見をいただきたい、こう思います。
 一ページ目についているのは、彼から来た私への、河村たかしへの表書きと、裏は、この東区白壁一―一というのは名古屋拘置所の住所です。
 では、読みます。
 中で、若干私に対して、大変ありがたいという言葉がありますけれども、これは文章がそのまま来ておりますので、私はそんな気持ちはありませんけれども、本人の手紙ですから、そのまま読ませていただきます。
  前略
  度々の面会調査、誠にありがとうございます。
  差し入れていただきました、五月二十八日付け衆議院法務委員会速記録を拝見させていただきました。
  私の素直な想いが、どれだけ届いたのでしょうか。
  文面から感じたことは、“聞くだけ聞きましょう”という姿勢です。
  大臣らの話しは要するに、検察官は正しく、間違いを犯さず、信用されるべき人間であり、刑務官は、人権意識の低い信用ならない人間と公言しているに他なりません。これは、人権問題の何ものでもありません。
  第一、中間報告に関する調査にかかわらず、検察以外の調査は、何ひとつ行われていません。そのようなもので、どうして私達の人権意識だとか、資質などといったものが判定できるのかわかりません。これは、重大な人権侵害です。唯一行われた検察の調査でさえ、適正ではない取調べであり、これも、重大な基本的人権の侵害です。
  法務省、検察の行っていることの方が、人権軽視の対応であることは、議論の余地がありません。
  大臣らは、すべては司法段階で明らかにされるとの一点張りですが、一度起訴したら、何も手出しができないということではありません。
   刑事訴訟法第二百五十七条(公訴の取消し)公訴は、第一審の判決があるまでにこれを取り消すことができる。
  法律には、このような定めがあります。
  法務委員会で、数々の検察の捜査上の違法行為やミスが判明しているにもかかわらず、裁判を継続しようとする法務省、検察の意図が理解できません。
  裁判が終わるころには、自分はもう今の地位にいないだろうから、どうでも良いと考えているなら、とんでもないことです。
  今の法務省や検察の対応を見ていると、どうしてもそう感じずにはいられません。
  この問題も、国会の会期が終了するとともに、“なかったこと”にされてそのままにされることでしょう。
  これが、国のために身を削って働いて来た私達に対する、国の答えなのでしょうか。世も末とは、まさに、このようなことを言うのだと思います。
  私達にとって唯一の救いであるのは、先生に真の声を聴いていただいたということです。先生が来ていただかなかったなら、誰れ一人、私達の真の声を耳にすることはなかったでしょう。詳しく調査を行うべき法務省、矯正局でさえ来ないのですから。
  ですから、何の面識もない先生に、これだけの熱意を持って聴取していただいたことは、何にも代え難く、深く感謝しております。このような言葉を並べ立てても、十分ではないような気さえします。
  速記録を拝見しての想いを書かせていただきました。
  先生の御活躍を心からお祈り申し上げます。ありがとうございました。
    六月四日        渡邉 貴志
 これは、桜のマークというのは、検閲のマークなんですね。これは、判が押してあるという手紙になっています。
 以上、読みまして、大臣、ぜひちゃんと調査をしてあげてください、彼が言っているように。感想じゃなくて。検察は検察でいいけれども、それはだめですよ、やはり。別個にあなたは無給処分もしているんだし。やはり別のことなんだから。
 それと、僕、委員長にも、委員会に頼みたいんだけれども、これは、ずっと振り返ってみたら、要するに、この彼らが、後でありますけれども、革手錠を二十センチ締めた、そういうようなことが全部前提となってマスコミも国会も全部始まっているわけね。だから、やはり、そうでないという、事実が違っていた、事実がなかったという可能性が出てきたじゃないですか。だから、やはりここは大臣、本当に、あなた、政治家として国民から選ばれて、ごめんなさいね、こんなこと言って、選ばれて、有権者から一票いただいて、やはり民主主義の本当の力によって役所の行き過ぎをコントロールする、そのために出てきているんだから。だから、彼のこの気持ちを酌んでやっていただきたいと思いますが、どうですか。
森山国務大臣 先生が刑務官に対して大変温かい気持ちを持って接していただいているということはまことにありがたいことだと、私からも感謝申し上げたいと思いますが、私自身も、法務大臣に着任以来、現場こそが一番大事だという考えでまいりまして、そのつもりで取り組んでまいったのでございます。刑務所についてもかなり多くの出先機関を見てまいりまして、たしか十七カ所ぐらい見たわけでございます。
 また、先日、釧路の刑務所を視察いたしました折には、現場の第一線で一生懸命やっております刑務官の方々数人の方とひざを交えて、ざっくばらんに生の声を聞いてまいったわけでございまして、私なりに、限られた分野ではございますけれども、刑務官の皆さんの毎日の御苦労を理解しているつもりでございます。
 先生から今御紹介がありました六月四日付の渡邉さんのお手紙には、「大臣らは、すべては司法段階で明らかにされるとの一点張りです」と書かれているわけでございますが、私には、真実から目をそらそうというつもりはございません。
 渡邉さんはこの事件で刑事被告人という刑事裁判の当事者の立場にございますが、私といたしましては、裁判になっている以上、被告人と検察官がそれぞれの立場から主張、立証を尽くしまして、そのことを通じて、裁判の場で真相が解明されるということを何よりも望んでいるわけでございます。
 先般、矯正の現場では、「威あって猛々しからず、親しみあって馴れず、彼また人たるを知るべし」という標語を日々の執務の心得としているという話を聞いたわけでございます。とてもいい言葉だと私感心いたしました。「彼また人たるを知るべし」と。つまり、受刑者も一個の人格を持った人間であり、その人権を尊重されなければいけないという意味であろうと思います。
 現場の刑務官一人一人が、この心構えで、生き生きと誇り高く、日々の職務に精励できることこそ最も大事なことでございまして、このことによって国民に支持される行刑運営の改革もできる、これが私の気持ちであるということを、渡邉さんを初めとする刑務官の皆さんに御理解をいただきたいというふうに考えているところでございます。
河村(た)委員 悪いけれども、今は刑務官が受刑者になっているんですよね、刑務官が、未決ですが。それ通じないよ、大臣、悪いけれども。それ、きのうもちゃんと私言っておいたじゃないですか、これをお見せして。
 それと、真実解明は、悪いけれども、裁判所の独占じゃないんですよ。司法というのは、独立は非常に重要です。独占じゃないんですよ、大臣、これ。委員長、要するに、委員会も真実解明をしなきゃだめなんですよ。あなたは無給処分しているでしょう。それから、いろいろな行刑の改革だとか司法制度全体の改革の最もベースになる事実ですよ。それはそれで堂々とやればいいんですよ。だから証人喚問という手続もある。
 何か、公判が始まりました、そっちに全部というのは、それは明らかに職務放棄なんだよ、これ、悪いけれども。役人はそうやって書くだろうけれども、だれが書いたか知らぬけれども。それは憲法違反ですよ、言っておきますけれども。
 一言聞いてもしようがない。時間がないですから、先に行きます。
 それから、これももう一つ、伊藤栄樹さん、この間も話がありましたけれども、検事総長をやられた。この方、私名古屋ですけれども、旭丘高校といいまして旧制愛知一中の出身の方で、私どもの同窓生の中では非常に尊敬をされておられますが、検事総長をやられた方が、「被害者とともに泣く」ということの文章がありまして、これはどういうことかというと、後でちょっと読みますけれども、検察官は被害者とともに泣く、これが原点であると書いてあります。
 しかし、刑務官も、やはり検事は確かに華々しい法廷で被害者とともに泣いたかわからぬ。だけれども、刑務官も、実際、被害者とともに泣くというのは実践してきた、皆さんの手足として、現場で。その人たちではないのか。その人たちに対して、余りにむごくて残酷ではないか、冷たいではないかということを言っておきたいということで、ちょっと文章の最後の辺のところを読みますと、一番しまいの行ですね、五行目ぐらいから。これは日経新聞の昭和五十七年二月三日の夕刊の記事ですが、
 被害者の心情を酌み、これを法廷に反映させることができるのは、検事だけである。日々定型的に多発する事件だからといって、検事がこのことを忘れるとき、思わぬ不幸な出来事が起きる。
  刑事法学者の多くは、学生に、被疑者・被告人の人権を守ることのみを説く。とかく被害者は忘れられる。しかし、被害者側によるあだ討ちを禁じ、これに代わって国だけが犯人をこらしめることにした、それが刑事訴訟の本質である。被害者を忘れては、刑事訴訟はあり得ない。“被害者とともに泣く”、これこそ検事の原点である。
この当時は最高検察庁次長検事、伊藤栄樹さんということです。
 これを読まれて、どうでしょうか、大臣。これは刑事局長がいいかな。矯正局長か、矯正局長だね。
 やはり僕は本当に、何でこんないつもうるさいことを言っておるかというと、本当に検事というのはすばらしい職業だし、立派でおってほしいわけです、立派で。確かに、こういうようなことで、本当に、被害者とともに泣くという、つらい立場にあるんだけれども、先ほど言いましたように、刑務官も一緒に泣いておった。それも現場で泣いておった。つらい仕事をしておったんですよ。それが、本当に罪を犯したらいかぬですよ、これは私はしようがないと思う。
 だけれども、また後でもやりますけれども、革手錠、二十センチ、絶対締まらないんだよ、これ。物理的不可能の起訴だ。だから、放水だってもうだめだと、この間、二村教授が言っているでしょう。だから、供述は作文だということも全部言いますよ。物証なし。それから放水事件に至っては、豚にかけて、全身麻酔をかけたから全くこれは使えない。
 こういう現状で、本当に自分たちと一緒に、被害者とともに泣いてきた刑務官のことを、矯正局長、一遍、検事は検事ですけれども、やはりもう一回、この事実が本当にあったかどうか、調べられたらどうですか。どうですか、局長。
横田政府参考人 まず、この「被害者とともに泣く」という伊藤元総長の御意見というかお考え、これは、私も若いときからこの話は聞いていますし、私もまた検事はそうあるべきだというふうに思って、私もそういうことで検事になりましたし、その後もそういう気持ちでおりました。その点においては、先生と御意見を異にするものではございません。
 また、そのことと、それから今回、先生がおっしゃっている、事件の真相を明らかにすべきだということについて、現在、これは大臣が今おっしゃったとおりでありまして、このことにつきましては既に司法に場が移っているわけでございまして、やはり司法の場で、厳格な証拠によって、訴訟手続的に真相が明らかにされるべき筋だというふうに私は思っております。
河村(た)委員 これは憲法違反だし、職務放棄です。言っておきます。今度、それをやりたいと思います、悪いけれども。
 それは横田さんばかりでなくて、省の全体の姿勢で、大臣がそう言っているんだけれども。真実解明は決して裁判所の専権じゃないですよ。それはそうでしょう。それだけ確認しておこうか。大臣、どうですか。真実解明は裁判所の専権ですか。
森山国務大臣 法的な問題については法廷でされるべきことだと思いますが、いろいろな、ほかの問題についてはほかでもお調べいただいて、例えば先般の参考人の招致とかあるいはそのほかのやり方もあり得ると思いますので、何も裁判所だけが独占というわけではございません。法的なものに限ってそのようなやり方をして、それ以外のことはほかの場でも調べられると思います。
河村(た)委員 厳密に言いますと、法的なことと言っても、行政が関与する法的なこともありますから、有罪無罪とか、司法が判断する法的なことについては裁判所がやるということです。
 だから、大臣、やらないかぬですよ。それと、総理大臣が再調査すると言っていてやらないのはいけないよ、これは本当に。大臣、いけませんよ。また今度やりますけれども。これはそんなむちゃくちゃな話じゃありませんよ、言っておきますけれども。
 ということで、時間がありませんので、それではちょっと手錠の実験をやりますから、うちのスタッフ、中山といいますけれども、彼はちょうどウエストが八十ですので。
 皆さん、もう一つ資料がありますけれども、五月事案と九月事案、これは冒頭陳述もすべて同じですけれども、すべてこの事件の発端は、革手錠を推定八十センチメーターの受刑者さんにつけて、五月事案は五十九・八センチ、それから九月は六十・四センチですから、両方ともほとんど同じなんです。これは、八十センチの方を六十センチに締めたということがすべての発端です。
 だから、委員長、本当はこれは委員会でやらないかぬですよ、本当に。これは有罪無罪じゃないんです、すべての議論がここでスタートしているんです、すべて。何かこういう実証的なことをやらずにという風潮がありますけれども、委員長、余り突然聞くなという顔をしておるけれども、そう思いませんか、これがすべての発端なんです、あらゆることのベースなんです。だから、ちゃんと検証しましょうよ、まず委員長から。
山本委員長 理事会において協議させていただきたいと思います。
河村(た)委員 そういう決まり文句を言いますけれども、本当にやらなければ職務放棄だし、むちゃくちゃですよ、これは。僕は、法務省の人もそう思っていると思いますよ。何を言っているんだ、国会でどんどんこういってやってきたじゃないかという気持ちが僕はあると思いますよ、法務省も。
 だから、委員会としては、やはり本当のベースの事実をやらなきゃだめですよ。そういうことから、裁判は裁判だけれども、これは行刑改革やら司法制度改革につながっていくわけでしょう。だから、今度、本当にひとつ、この議論をお願いします。
 それでは、あなた、ちょっと脱いで。刑務官も二人呼んでありますので、お願いします。委員長からちょっと、締める。
山本委員長 理事会において、秘書さんの補助的な役割は認めました。だから、どうぞ締めてください。
河村(た)委員 刑務官がやった方が。
山本委員長 刑務官の方はいらっしゃるの。
河村(た)委員 ええ、二人。
山本委員長 どこにいるの。横田矯正局長がいるの。
河村(た)委員 経験のある人、経験。補助員ですわ、単なる。
山本委員長 刑務官の経験のある方がいらっしゃる。矯正局の職員がいらっしゃる。では、矯正局の職員、質問の補助をしてください。
 河村君に申し上げます。これは、幾ら実験しても、速記に残らないので、残るように描写をしなければ、うまくとれませんよ。やったことが残りませんよ。
河村(た)委員 では、私がきょうは自分でつけるんじゃなくて、彼はちょうどウエストが八十ですから、まずはかりまして、ウエスト、ちょうど八十よりちょっと狭いぐらいですよ。七十七です。ちょっと見ていただけますか――七十六ですね。ちょっと狭いですね。やせたんですね。
 では、そのウエストで、刑務官の経験のある方、済みません、実際に伏せてもらって、とりあえず、手かせはなしでやります、時間がかりますから、これを締めたということだけですから。
 では、あなた、ちょっと伏せて、やってやってください。伏せて。手かせなしですから。
山本委員長 河村君、今の状況を言葉で描写してください。
河村(た)委員 今、ちょっと伏せて、実際はこういうふうで、暴れていますので、暴れているから手錠をかける。今、彼は非常にどうぞということですけれども、今、ここの段階で、ちょっと立ち上がって、ここにかけた段階というのは、これは八十センチ。これはちょうど、手錠を後で見せるといいんですけれども、穴が十センチずつあるんです。六、七、八十とありますから、これは後ではかりますけれども、八十センチのところへ入った。ウエストと同じベルトですけれども、これは適当な施用ではないですね。
 これはちょっと答弁を求めておきます。ちょうどウエストと同じ、こういう緩いやつですね。矯正局長ですか。
横田政府参考人 ちょっと緩過ぎますので、かえって危険だという話です。まあ逃走、外れたりもしますし。
河村(た)委員 では、もう一回、ちょっと職員の方。立ったままでいいです、とりあえず立ったまま。
 もう一段締めるところが本来の施用ということになりますね。ここで、あなた、実際ちょっと暴れるようにしてください、下で。
 今までは、素直にはめてくれということだったんですよ。では、あなたは、暴れるようにして、力を入れて締められないようにして、締めてください。ここから締まるかどうか、次の穴まで。今、締めておりますけれども。
 こうやって押さえまして、ぐっと引いてください。もっと強く、二人で引いてもらってもいいけれども。
 これは、第一の穴も実は入らないんですよ、十センチのところも、力を入れますと。今、そういう状況です。ちょっと見ていただくと、委員長。
山本委員長 もう少し言葉で、全く見えない人、ラジオ放送と同じように描写してください。
河村(た)委員 今、八十センチ、ウエストと同じ穴ですと、緩過ぎてだめなんですね。今、矯正局長が言われた、正しい施用ではないと。
 だから、次の穴に入れますと、十センチ間隔ですから、前回僕が実験したときは、体を緩めていましてどうぞという状況だから入りましたけれども、革手錠というのは、とにかく暴れている人につけるやつですから、ちょっと力を入れて締められないようにすると、次の十センチも入らないんですよ、実は。今、そういう状況です。次の十センチも入りませんね。言ってください、あなた。ちょっと言ってください、入らないと。言ってください、今の状況を。
 今、これでぎちぎち入りました。ちょっと立って、ちょっと起こしてください。普通では入らなくて、今、二人で、手で特別に入れまして、十センチのところに入れたということです。
 これが、いわゆる通常施用されている革手錠の施用状況ですね。それをちょっと答弁ください。
横田政府参考人 これで通常の施用方法だそうです。
河村(た)委員 では、これは当然、適法ということですね。
横田政府参考人 もちろん適法です。
河村(た)委員 では、十センチ目までは、これは適法なんです。
 では、もう一回伏せて、次の十センチ入るかどうか。では、もう一回伏せて。もう一回、入るかどうか。二人でやってください、そこから。今、もう一つの穴へいけるように引っ張っておりますけれども、事故が起こるからじゃない、ちゃんと力を入れてくれよ。どうですか。やめた方がいいですか。――危ないですか。
 だから、穴が抜けるかぎりぎりぐらいですね、これ。七十センチの穴が抜けるかぎりぎりぐらいで一切もう進みません。進まない。もっと力を入れて、一遍いっぱい引っ張ってください。力を入れてくれる、ぐっと。もう進みません、全然。いいですか。ちょっと力を入れて引いてください。もうここで進まないです。進まない。ベルトの穴から抜けただけです。だから、全然もう前へ進まないよ。
 ちょっと笹川さん、それじゃ見に来てくださいよ。いや、見ればわかるから。(発言する者あり)足で踏んでやってくださいよ、それじゃ。足で踏んでもいいですよ。(発言する者あり)いやいや、二人で引いたということになっているから、起訴状どおりやってください。二人で引いてください、二人で。
山本委員長 できない。
河村(た)委員 怖い。怖いより、引いてください。引けるかどうか、本当に。
山本委員長 ちょっと、補助者の皆さんがこれは身体的な危険を伴うと言っていますので、河村委員、このあたりで実験を終えてみたらどうですか。
河村(た)委員 では、今のところでちょっと答弁を、矯正局長に言って、どういう状況だったか、引けないということを答弁してください。
横田政府参考人 それ以上引くと危険だそうです。
河村(た)委員 物理的に引けないと言ってくださいよ、これは引けませんから。ではもう一回やりましょうよ、引けるのだったら。
山本委員長 物理的には引けるだろう。
河村(た)委員 いや、物理的にと言ったら、機械でやれば引けるけれども、人体の通常の力じゃ引けないということですよ。
横田政府参考人 物理的に引けるか引けないかということはわからないそうです。とにかく、これ以上は危険だと言っています。
河村(た)委員 では、時間もないから、これはまたやります。次にやって、本当に人体の、二人ぐらいの物理力で引けるかどうか、検証しましょう。
 もういつまでもやっておっても、これは本当に、自民党の皆さんたくさんみえるけれども、本当に無理なんですよ、実は。ベルトがありますから、事務所でやっていただくとわかるんです。ちょっとその状況を見ますと、いいですか、このベルト、時間がないけれども、ちょっとやりますか。
 これを、ここからやりますと、これちょっと佐々木さんでもいいわ、ちょっと来てくれる。ここから見て、ここを押さえてくれる。この穴がこういうふうに、これは全長一メーター二十、尾錠のところから一メーター二十ちょっとあって、ここ、委員長、この六十センチ、こっちがええな、ちょっと逆さまですけれども、穴が六十、七十、八十となっていますわね。これはちょうど十センチずつで八十です。
 どういうことかといいますと、この八十センチの人を六十に引いたんだから、これは皆さんにお見せしますが、こういうことですよ。八十センチというのは三つ目の穴ですから、三つ目の穴にこうやって入れる。これが初めの胴体の状態。これを仮に六十センチに入れたとします。どのぐらいになるかというと、これが六十センチの穴で、これは入れた状況。入れるときにちょっと余分に引かないかぬ、まあぎちぎちですけれども。大体このくらいです。こうですよ、これ。委員長、自民党の皆さん、胴体をここまで引いたということですよ、これ。私の頭でやりましょう。私の頭入らないよ。八十センチの胴を。
 これは大臣、ちょっとお見せするわ。ここまで八十センチの人の胴を、これは間違いないですから、ここまで入って、これが六十だから、七、八だから、ここへ入れたというんですよ。ここまで来たわけですね。ここまで人間の胴を引いたということですよ。これですよ、これ。これは可能と思われますか。ちょっと答弁してください。
 いや大臣、答弁してくださいよ。裸の言葉でいいんですよ。あなた、政治家なんだから。事務次官じゃないんですから、言ってくださいよ、これは。これですよ、これ。ここまで引けなかったら、悪いけれども、オール・オア・ナッシングですからね。
 では、これは矯正局長、ちょっと。この前は適法の施用でしたよね、七十センチは。だからオール・オア・ナッシングですね、これ。
横田政府参考人 最初の段階では適法な施用というふうに聞いています。(河村(た)委員「七十センチはね」と呼ぶ)はい。
河村(た)委員 では、次の穴に入れなければ、オール・オア・ナッシングです、間がないんだから。ねえ局長、間がないんだから。
横田政府参考人 オール・オア・ナッシングというのはそういう意味ですね、次の間隔までは。そういう意味ではオール・オア・ナッシングだと思います。
河村(た)委員 では、六十センチの穴にもし入らなければ、これは犯罪事実になりませんわね、これ。
横田政府参考人 入らなければという前提がちょっとわかりません。
河村(た)委員 何かいろいろ言っていますけれども、要は、よく読みますと、いろいろなほかの、殴ったりけったりとか実際もやっていませんし、一切ないんです。この名古屋の刑務官の冒頭陳述、一切ないんです。ただ、この八十センチの胴の人を六十センチに引いた、胴を締めた、これしかないんです。
 ところで、穴というのは、八十、七十、六十と、三つしかないんです。いいですか。七十センチは、今はっきり言われたように、これは八十がゆるゆるで抜けちゃったり上に上がれば危ないので、七十センチが通常の施用なんです、七十センチが。これは今言いましたよ。実験しましたよ。答弁していますよ。だから、次の穴の六十センチに入らなきゃだめなんですよ。笹川さん、そうでしょう。
 そうすると、六十センチというのはこれなんですよ。ここ以外にないんです、ここ以外。入ると思われますか、これ。これ、どうですか。まあ矯正局長に言っても答えぬだろうけれども、だれに言ったらこれは答えてくれるかな。
横田政府参考人 まずちょっと申し上げさせていただきたいんですが、その先生がお持ちのベルト、それ一種類しかないということではないということを、まずそこの点はちょっと誤解のないようにひとつお願いしたいと思います。
 それから、それ以上入るか入らないかというのは、先ほど申し上げましたとおり、刑務官は自分の経験からこれ以上締めたら危険だと言っているだけであって、入るか入らないかということまでについては、これはそれぞれ個別のケースの問題ですし、その人の肉体の問題だと思います。
河村(た)委員 では、またやります、物理的に可能かどうか。なぜかというと、これは裁判所じゃないですよ。すべてがこれから始まっているんだから。中間報告も全部そうです、これから。去年の秋から始まって。だで、やる。
 それから、ベルトは、ほとんど九割以上はこれだと言っています。聞きました。標準的なベルトです。一応、ちょっと答弁をもらっておこうか。
横田政府参考人 おっしゃるとおり、それが標準のタイプだそうです。
河村(た)委員 違うのがあるといっても、それはスタートラインが違うというだけであって、十センチごとのこの穴の構造のベルトは全く同じだ、それを言っておいてください。
横田政府参考人 それは委員のおっしゃるとおりです。
河村(た)委員 ということです。
 だから、時間がないので次に移りますけれども、僕は、非常に残念だけれども、ある時点からもう引き返さにゃいかぬと思います、これは。物理的に不能です、これは。人力、人体で引くのは明らかに不能という起訴をしてしまったということですから、お立場はあると思いますけれども、まあこういうことはやめてください、本当に。やはり刑事訴訟法に基づいて公訴の取り消しをすべきだと僕は思いますよ。
 それで、これは、国会がどうのこうの、権限の問題が出ますけれども、これはよくあるのは、検察がきちっとしておって、国会が政治的にそれをゆがめようとしていろいろなことをやったときに、国政調査権と検察の問題が問題になるのであって、そういうことは厳に慎まなければいかぬです。
 だけれども、やはり残念ながら検察でも、私は、検事が身内にも厳しくしようとしたと思いますよ、思います、それは。だけれども、やはり失敗することというのはありますから。私だって現に何回か質問したじゃないですか。私は謝罪していますよ。だから、検察の場合、組織があるから大変だろうと思うけれども、やはりだめです、これは。きょうを限りに、きょうから、漫然とやったことは違法だと僕は思うね、悪いけれども。後は違法な公訴の継続といいますか、そういうふうになると思います。それから、大臣、無給処分も違法となると思いますよ。
 さあ時間がございませんので、では刑事局長にいきましょうか。
 ちょっと時間がないのでフルスピードでやりますけれども、もう一つ、皆さんのところへ資料があります。とにかく恐ろしい取り調べがありまして、これはもう本当にやめてやってください、彼らにこんなことを言うのは。
 ずっと行きます。「名古屋刑務所事案につき、下記のような取調べはありましたか?」、一番「逮捕するぞ。今日は逮捕されなかったが次は分からないぞ。」、二番「君がここで倒れても私は何もして上げられない。」、これはなぜかというと、ちょっと前に倒れた人があるんです。三番「人を殺しても分からないといっているそんないい加減な仕事をしているのか。」、四番「矯正局長は検事だから我々と一緒だ。」、五番「お前なんか早く官服を脱げ、まだ刑務官をやっているのか、やめろって言っただろ。」、六番「検察官には逮捕したり起訴したりする権限があるのを知っているか、本当のことを言わないのならそうなる。」、七番「(事実と異なる調書の書き換えを頼んだら)書き換えはできない、書き換えると偽証罪になる。」、八番「(事実と異なる調書の訂正を頼んだら)この調書は前日だから関係ない、調書をあわせろ。」、九番「刑務所に送ってやる、」、これは入れてやると言ったというふうに聞いた人もいる、「送られたらどこを希望するか、独居と雑居ではどちらがよいか。」、十番「机を手や帳簿で叩きつけながら怒鳴り散らされた。」、十一番「机を思いっきり蹴飛ばして取調室を出て行った。」
 こういうことがありまして、私も本当に、刑事局長、言いたくないんだよ、こんなこと。だけれども、彼ら、名前を出すのはやめました。担当取り調べ官の名前も、調べられた人もわかっています。彼らはちゃんと文書をくれて言っています。
 こういう調べはあったんでしょうか、刑事局長。
樋渡政府参考人 今委員が挙げられたことは、恐らくその供述の任意性、信用性を争うその項目になるんだろうというものでありまして、それは、法廷で主張をされましたら、法廷でその証拠に基づいて判断されるべき事柄でありますので、私がここで申し上げるのは裁判に不当な影響を与えるおそれもございますので、お答えいたしかねます。
河村(た)委員 そうすると、公平な裁判というのは一つ目指すところだと思いますけれども、一番入り口ですよね、一応、取り調べというのは、刑事における。もう一つ、捜査の端緒というのはあると思うけれども。こういうところというのは、いつこれは確認できるんですか。
 例えば、何か法律をつくろうとしますよね、取り調べをどうするかと。これは大きなテーマだと思いますよ。これは取り調べを、今のようなものを継続するのか。せめて何か足だけ見えるような取り調べ室にするとかいう提案もあるようですけれども、例えばそういうことを確かめる場合、どういう取り調べが行われているかというのは、では一切だれにも聞けないんですか、これ、刑事局長。裁判をやって、では確定判決が出たらいいんですか、これ。
樋渡政府参考人 被疑者、被告人を弁護する立場から弁護人がおつきになる。その弁護人が、取り調べ状況について被告人、被疑者からお聞きになる。それを法廷で、その供述に任意性がない、信用性がないというのであれば法廷で争えるわけでございまして、それが証拠によって明らかになっていくということであります。
河村(た)委員 では、国会ではできないということね、国会では。
樋渡政府参考人 できる、できないというのは私の口からお答えするわけにはまいりませんが、我々は国政調査権に対してはできるだけ協力しなければならないということで、誠心誠意努めておるつもりでございますが、一方で、裁判もあるものでありますから、裁判にとりまして、裁判に不当に影響を与えるようなことを私、刑事局長としてはお答えいたしかねるということでございます。
河村(た)委員 国政調査権は及ぶんですよ、ちゃんと。裁判は裁判で、私は独立も本当に尊重します。
 しかし、それは、そんなことを言ったら、捜査しておれば捜査中でだめ、起訴したら公判中でだめ、終わったらまた確定判決に及ぼしたらだめといったら、何もわからへんじゃないですか、これ。だから、一遍調べてくださいね、これ、あったかどうか、局長。
樋渡政府参考人 検察活動の具体的な事柄でございますので、検察において適切にやっておるものと思います。
河村(た)委員 では、時間ですから、この辺にしますが、とにかく、また今度も引き続きやりまして、とにかく真実を、やはりそうだよね、デパートメント・オブ・ジャスティス、ジャスティスというのは正義とか公平で、ジャストからの派生語でしょう、あれ、たしか。ジャスト。それを解明して、それに基づいて司法改革をやりましょうよ。それだけをちょっと、時間でございますので、言っておきます。
 まことに私も、とにかくしっかりやり続けますので、これは宣言しておきます。どうもありがとうございました。

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