○吉田委員長 次に、河村たかし君。
○河村(た)委員 河村たかしでございます。きょうは、二十分ですけれども、いわゆるシリア大使館問題についてお話を伺いたいと思います。
時間がありませんものですからちょっと端的にいきますが、シリアは重要な国でありますけれども、一方、日本の法律もやはりしっかり守ってもらわにゃいかぬということで、私としては、一月二十四日の夜のいわゆる密会疑惑、議員と役人のずぶずぶの関係というものをやりました関係上、そのときにいろいろな議員の名前も出てきましたから、どちら側についておるというわけではありません、やはり真実を追求するということがとにかく重要ではないかということで質問するということです。当たり前のことですけれども、私はどちら側からも一銭も金をもらっておりませんので、一応確認をしておきます。
まず、外務省にお伺いしますが、中立デベロップとシリアの賃貸借契約書がありますよね。賃貸借契約をされました。これについては、シリアとしては個人が契約したのか国が契約したのか、どっちでしょうか。
○安藤政府参考人 私どもは、その点についてシリア側と詰めたことはございません。ただ、私ども外務省との関係では、当該物件を大使館もしくは公邸として登録することについての外務省の意見を聞いてきたので、我々としては、その物件を大使館にするもしくは公邸にするということについて、アンレコメンダブルである、推奨できないという口上書で意見を返したことはございます。そういうやりとりでございます。
○河村(た)委員 それはそれですけれども、向こうの、きょうのお手持ちの、今配ってあると思いますけれども、賃貸借契約書はそのままつけてありませんが、この資料の英語の文書ですね、三十三番という文書、日本語が頭についておりますが、「賃貸借契約書はシリアアラブ共和国外務省が承認したものであり、よって現在も有効であります。」こういうふうに書いてありますから、これはこれで、やはりちゃんと国の契約書として受け取ったんでしょう。受け取ったというか、そう理解しておるんでしょう。
○安藤政府参考人 ただいま委員御指摘の二月二十六日付のシリア側の口上書でございますが、これについては、確かに私ども受け取りました。その上で、そこの中には、カブール前在京シリア臨時代理大使が締結した本件建物に係る賃貸借契約が現在でも有効であるという旨が書かれていたわけでございますので、私どもとしましては、それに対しまして三月八日付で口上書で返事をいたしまして、外務省としては、本件賃貸借契約の有効性について在京シリア大使館より通報を受ける立場にはない、また、本件については最高裁において決定が下されていることに同大使館の注意を喚起するということを内容といたします口上書を発出した次第でございます。
○河村(た)委員 賃貸借契約の存在というのは、いつ知ったんですか。
○安藤政府参考人 私も、新任でございますので、いつという正確な時点は承知しておりませんけれども、平成十一年の九月の十四日、大分前でございます、この時点で期間十五年の賃貸借契約を締結したというのが現在の文書として残っております。それをいつの時点で私どもが知ったのかということは、必ずしもつまびらかにいたしませんが、平成十二年の四月の十九日に、先ほど私がちょっと申し上げました本物件への移転に係る外務省の意見を照会してきておりますので、それ以前の時点でこういう契約があったということは承知していたというふうに私は……(河村(た)委員「承知していた、その前からわかっていた、四月十九日以前に」と呼ぶ)と思われます。ただ、そこについては、私もそこまで立ち入ってまだ調査をしたわけではございません。
○河村(た)委員 またそれは調査をしていただいて、どんどん先に進みます。
次は、皆さんのお手元に行っております文書は、報告書二というものですね。これは、裁判所に出されました第七号証という報告書です。これの二ページ目の下のところですね、アンダーラインが引いてある「特権免除班の保坂氏」ということで、ちょっと時間がありませんから中心的なところに行きますが、上から四行目ぐらいですか、「外交特権が存在しないことは、明らかであるから、何も気にすることはありませんので法的手続きをとってくださいとのことでした。 外交特権が存在しないことについて、外務省儀典官室特権免除班・保坂氏が話をした旨を裁判資料として頂いても構わないとのことでした。」こういうことを保坂氏は語ったと言っておりますが、これは真実ですか。
○川村政府参考人 本人について聴取しております。詳細に関しては覚えていないけれども、確かに本件照会がございまして、外務省は、在本邦シリア・アラブ大使館より口上書で、同大使館事務所は港区赤坂にある、大使公邸は六本木にあるということの通報を受けている、麻布永坂町の建物については、外務省としては、同大使館より、大使館事務所もしくは公邸と認識しておらないので、したがって外交特権の対象とはならない、そういう趣旨の発言はしたと思うという答えでございました。
○河村(た)委員 それはそうなんだけれども、この言葉には間違いないですね、この言葉自体。
○川村政府参考人 一字一句に関しましては、本人の記憶に定かでないところはあるのでございますけれども、趣旨に関しましてはおおむねそういうことであったということでございます。
○河村(た)委員 それから、次のページをめくっていただいて、三ページですが、きょうはこの方はそこにお見えになっていますが、三のところ、上から五、六行目、「平成十三年八月三日に外務省中東第一課の米山氏から担当が藤本氏に変更になったとのことで、新しい担当者の藤本氏と打ち合わせを致しました。 藤本氏は、現在の状況を判断すると本当に競売妨害の可能性があるのではないかとのことでした。」と。この部分はこう言われましたか、藤本さんは。
○安藤政府参考人 今委員御指摘の資料は、本件不動産を競落いたしました民間会社によって作成された文書なものですから、外務省として、その内容、表現について責任を負うものではありませんけれども、細かい言い回しは別といたしまして、発言の趣旨はおおむねそのような立場に沿ったものだったというふうに承知しております。
○河村(た)委員 それから、下まで行きまして、下の行ですね、「外務省としては、本物件は大使館の登録はなく、治外法権を付与していないので株式会社イトイ側で十分法的手続きを取れるものと判断するとのことでした。」と。これもこのとおり言いましたか。
○安藤政府参考人 先ほどと同じでございまして、細かい言い回しは別といたしまして、各発言の趣旨はおおむねかかる立場に沿ったものだったというふうに承知しております。
○河村(た)委員 問題は、もう一回お伺いしますが、これは例えば、この時点では届け出がなかった、大使館、公舎ですか、公邸と大使館のオフィスと両方あるからね、なかったということだけれども、仮にこの後で届けを出してしまえば、これは認めるんでしょう。どうですか。
○川村政府参考人 外交関係に関するウィーン条約の第二条におきまして、「常駐の使節団の設置は、相互の同意によつて行なう。」と規定されております。
派遣国が大使館を設置する場合でございますけれども、一般的には、接受国への通報が行われ、接受国がこれに同意を与えるということになります。その際、接受国といたしましては、自動的に同意を与えなければならないというわけではございませんで、大使館として認めるのに支障がある場合には異議を申し入れることも可能であると思います。例えば、公館の保護に関しまして、接受国は特別の責務を外交関係のウィーン条約第二十二条二項において負っておるわけでございますけれども、そういった責務を果たし得ない事情等がある場合などに関しましては、こういった異議を申し入れることができるというふうに考えております。
○河村(た)委員 それより、本当にここを借りたという書類ははっきりあるんだから、借りたという書類はあって、それも、個人じゃない、国が出しているということはシリア側が言っていますよね。だから、この間の初めのときに出した確認の書類のように、お伺いを立てるよじゃなくて、ここに移転しましたよ、こう言えば、それは外交特権の対象になるんでしょう。これは端的に言ってください。もし出したとすれば。
○川村政府参考人 本件のシリア大使館の事例に当てはめますと、平成十二年四月、同大使館から、本件物件への移転についての当省の意見を照会してきたことに関しましては、委員御指摘のとおりでございます。
それで、当省の方からは、口上書をもって推奨できないという形で返答しておるわけでございます。したがいまして、本件物件については、通報はあったものとは認識しておりますけれども、接受国政府として同意は与えてはおりません。
あと、繰り返しになりますけれども、通報が行われた場合は、接受国として自動的に同意を与えなければならないわけではございませんで、大使館として認めるのに支障がある場合には異議を申し入れることも可能でございます。
○河村(た)委員 いや、そんなことを言っていますけれども、きのうの話とはえらい違いますね、これは。
要するに、ある不動産屋さんが土地を買うときに、皆さん、これはこの旨しゃべられた、こういうふうに言っていますよね。イトイさんが出されたこの書類がどうも正しいようでございますけれども。こういうことを外務省としては、要は、普通は届け出があれば一応、そこにいなくても、よくあるのだけれども、賃貸借契約というのは、賃貸借契約を結んで、何かの事情でそこへ入らないときというのは結構あるのですよね。そういう場合、それでもやはりそこに占有すべき権限というのがあるのでして、そこへわざわざ皆さんが立ち入って、いやいや、賃貸借契約はあるけれども、これは競売妨害の可能性があるとか、治外法権は付与していないので十分な法的手続をとれるものと判断するなんて、こんなことまで言ってしまって、後でもし本当に出されたら、これはどうなったのですかね。たまたまシリア側はそうしませんでしたからよかったのだけれども、では、自分はここを借りますよということで届け出を出されたらどうなったか、こういう問題があるわけですよ。それはそれで、次へ進みましょう。
それから、三月十三日にシリアの大使が外務省を訪ねられておるのですよ。これはだれが出席をされましたか、この会合は。
○安藤政府参考人 私、新任の中東アフリカ局長でございますが、ハイダールさんという駐日のシリアの臨時代理大使が表敬に来たいというお話でございましたので、三月十三日に私がハイダールさんとお会いした、これはあくまでも表敬においでになったということでございます。
○河村(た)委員 あとの方、何人いたか話してください。
○安藤政府参考人 私のほかにでございますか。これは、中東一課の担当官と、ほかに、先方が通訳も含めてほかに二名いたというふうに私は記憶しております。
○河村(た)委員 担当官はどなたですか。
○安藤政府参考人 担当官は、あのときには鈴木首席事務官でございます。
○河村(た)委員 どういうやりとりがありましたか。
○安藤政府参考人 あくまでも新任の局長に対する表敬訪問というものですから、いろいろな話になりました。日シリア関係の話であるとか中東の問題であるとか、いろいろな話になりましたけれども、今御議論いただいておりますこの建物に関しても言及はございました。私からは、従来の外務省の立場を従来のラインで御説明をいたしました。
○河村(た)委員 以下のような言葉は言われませんでしたかね。小林さんからダイジェストを聞きました。できてしまったことで両国の関係が悪い方向にならないようにしましょう。それから、私たちの知る限り、契約書はシリア・アラブ共和国の契約書であり、カブール大使個人でないことを現認していると。これはどうですか。
○安藤政府参考人 一つは、先ほど申し上げましたようにいろいろな問題に言及いたしましたので、私、一々のやりとりを正確に覚えているわけではございません。それから、外交的なやりとりでございますから、すべてを申し上げることはできない点は御容赦いただきたいと思います。
それからもう一つは、これは通訳を間に介して話しております。初めは英語でやり始めたのですけれども、先方がぜひ通訳を入れたいと言いまして、通訳の方が、私はどういうふうに先方に通訳したのかというのはわからない部分がございますが、それを前提にして申し上げますと、私が申し上げたかった趣旨は、この賃貸借契約が個人として結ばれたか、あるいは国として結ばれたか、そういうことを私どもは問題にしているのではなくて、問題は、大使館の事務所もしくは公邸としての登録が外務省になされていない以上、大使館としての特権免除が認められず、右に基づいて最高裁の決定がなされていること、そのことについて注意を喚起する口上書を出したのだというふうに、私は前に出した口上書の趣旨を御説明したわけでございます。
○河村(た)委員 それからもう一つ、私たちの間にある、何かミスアンダースタンディングと言ったらしいのですが、誤解が起きてしまったことはぜひ許してください、こういうことを言ったと言われておりますが、こういうことは言われませんか。
○安藤政府参考人 私、誤解という言葉を使ったかどうかわかりませんが、本件をめぐって外務省とシリアの大使館の間でいろいろやりとりがあったということを踏まえまして、日本とシリアのためにこの問題は解決していきたいというか、問題としないようにうまくハンドルしていきたいという趣旨を申し上げたことはございます。
○河村(た)委員 今の私の言った内容とかなり違いますが、いわゆる契約書は個人でないことは現認しているとか、ミスアンダースタンディングについてはぜひ許してくださいと言ったことは、そういうことは言っていないというように否定されますか。
○安藤政府参考人 私が申し上げたかった趣旨は先ほど申し上げたとおりでございます。この問題を大きな問題にして日シリア間の関係を悪くするようなことにしてはいけないというのが大きな趣旨と、もう一つは、口上書の趣旨はこういうことでございますということを申し上げたわけで……(河村(た)委員「謝ったことはないですか」と呼ぶ)謝ったことはございません。
○河村(た)委員 それから、ダマスカスでやはりこの問題について話をしておるはずなんですよ、ダマスカスで。これについてはどういう話をされていますか。
○安藤政府参考人 ちょうど一昨日、十八日から中東地域駐在の大使の大使会議が東京で開かれております。その直前に、天江駐シリア大使がシリアの外務次官のところに参りまして、中東会議を前にしていろいろ意見交換をしてきておられます。その際に、この件についても言及がございました。
そのやりとりの詳細については、これは外交関係の問題でございますので、そのすべてを明らかにすることは差し控えたいと思いますけれども、本件に関しましては、当方から、在京シリア大使館より何か連絡を受けているかというふうに聞きましたところ、先方から、特に問題にするような連絡は受けていないというお答えがあったというふうに私は承知しております。
○河村(た)委員 その場合に、何か例えばODAでいろいろな解決をしていく、そういう話はなかったですか。
○安藤政府参考人 本件との絡みでODAを云々というお話はなかったと承知しております。
○河村(た)委員 私も一言言いたいのは、こういういろいろややこしいことになったときに、最後はとにかく国民の税金であるODAに全部しわ寄せをする、またぞろ、この間うち問題になったような問題が発生しておるのではないかということをひとつ懸念をしておるところです。
それから、今までの話を聞いて、大臣、シリアとの関係も大事にせにゃいかぬ、しかし日本の法律もきちっと守っていかなければ、私も、必ずしもどっちがどっちということはないけれども、今後この問題についてどういうふうに対処されるおつもりか、一言おっしゃってください。
○川口国務大臣 日本国の政府として最高裁の決定に従うというのは当然のことだと考えております。あわせて、日本とシリアの二国間の関係というのは重要でございますので、今後とも友好関係を維持するための努力は継続したいと考えております。
○河村(た)委員 以上で終わります。これからまたいろいろ真実を追求するためにお時間をいただくことになると思いますけれども、よろしくお願いします。
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