河村(た)委員 民主の河村たかしでございます。
 石原知事も、大体基本的には僕らと同じ自由主義経済を愛する人間だと思うんですが、結論から言っていきますと、私はやはり移転はすべきだと思うんだけれども、要するに、今のような基準、十年前につくったこの調査会の基準、森の中に宮殿があって、何かイラストを見ると、いつも池があって、その横に国会議員様が歩いておる、僕は、こういうのはとても耐えられぬですね。特に、今の時代的背景というのは、私も小さな企業をやってきましたので、やはりお上下々社会をぶち破らなきゃいかぬですよ、この役人社会主義みたいなのを。そういうことを石原知事もずっと言っておられましたので、そういう方向で考えていただきたいので。
 今、いい集積、いい集中を生かすと言われましたけれども、まことに申しわけないですけれども、今の東京は、天皇陛下がお住まいになって、国会議事堂というおどろおどろしいものがあって、霞が関があって、それから何か公益法人がようけあって、大企業の社長がみんな集まって、こういう構造を形づくっちゃっとるんですよ。
 だけれども、僕は、国会議員というのは、税金で食っておる方は、もっとむさくるしいところにおればいいと思うんですよ、これは本当に。タックスペイヤーこそが偉いのでね。それで、災害災害と言うけれども、災害が来るところにおればいいんですよ、国会議員というのは。(石原参考人「じゃ、東京だよ」と呼ぶ)それは、まあそうですか。もっと海の近くもあります、いろいろ、たくさん。そういうところにおって、やはりそれは、みずから体験をするというふうに変わらないといけない。
 知事の言ったこと、どういう意味を持つかというのは結構重要なので、下手すると、これが一種のスターリンの、ああいうような、巨大な社会主義政策のような、やはり税金を大量につぎ込んで、新たな親方日の丸か社会主義政策のようなことだったら私は断固として反対ですが、しかし、今の東京の状況を見ていると、本当にここに一極集中、これはもう有名じゃないですか、本社の数だとかそんなもの、芝居や何かでも半分以上はここですよ。
 こういうのはもう絶対改めてほしいということで、聞きたいのは、従来のような調査会のその基準ではなくて、まだ六十万都市とか二千ヘクタールとか、とんでもない計画なんですよ。もっと非常にシンプルに、例えば東京でいうと、これは二百ヘクタールぐらいあればいいんですよ。これは、各地区にいろいろな余った土地なんかたくさんあるじゃないですか。そういうところにシンプルに移転して、国会議員というのはもっと税金を払う人のためにあくせく働くんだ、そういう構造をとった場合、これはぜひ賛成していただきたいし、どうですかということでございます。
石原参考人 あなたの言うことは、感覚的にわかるようで、論理的によくわからないんだな。
 集中、集積というものは文明の趨勢であって、私は、それを認めた上で、その集中、集積をいかに運用するかということが大事だと思うんですよね。ですから、それをまたばらばらにするために金かける必要はないので、どっちにしたって、首都というのは何といったってかなめですから、そこにいや応なしにいろいろな形で集中、集積が起こらざるを得ない。
 ですから、そういう社会工学の原理を踏まえれば、この東京を高い金かけてほかへ移すよりも、その金の半分、三分の一でもできることはたくさんあるし、我田引水ではなしに、私は東京に集中、集積というものがあることはもちろん認め、それはとてもいい点だと思うけれども、それが過剰なものに感じられるような反面の機能の悪さというのはあるわけですね。
 例えば、あなたの名古屋はどうか知らないけれども、東京の二十三区の日中の自動車の平均速度というのは何キロだと思いますか。私は二十二、三キロあると思ったら、十六キロですよ。おばさんが自転車で走る方が速いんだ。やはり、こういう都市にとっての致命的な欠陥というものは是正されなきゃいけないし、それが是正されると、例えばこれを二十五キロですか四キロにすることで、試算すると、年間三兆円か四兆円の経済効果があるんですよね。それに対する投資というのは決してむだじゃないし、すぐに利益として上がってくるものだと私は思うけれども、それが、要するにこの種の、とんでもないところへとんでもない形ですべて物を移すみたいなプロジェクトの展開で……
河村(た)委員 それを変えた場合、どうですか。その仕組みを変えた場合。
石原参考人 変えて、何をどこまで移すのよ。
河村(た)委員 全体の規模の構成を変えた場合。
石原参考人 今、規模の構成を変えたら、日本の国家そのものがかなり大きな国で、それを運営する機能というものはそう簡単に、それは役人の数を減らしたり議員の数を減らすのは僕は大賛成だけれども、それでもやはり個人個人の負担というのは物すごく大きくなってくるし、機能そのものの総量というのは減りませんよ、それを合理的に運営することはできても。まあ、人間の数は多過ぎるけれども。
河村(た)委員 そう言いますけれども、一つのシンボルとしては、やはり僕は行き過ぎだと思いますよ、東京は。

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