年金の話

若い人たちの年金不信が拡がっています。就職がままならず不安定なフリーターの若者が増えていますが、高い保険料を払ってもその分将来戻ってこないのであれば払う気になれないというわけです。

 払った分は必ず戻ってくる=掛金建てに制度を改め信頼を取り戻さなければなりません。今の制度は給付建てでいくら拠出したかではなく、これだけの期間払えばこれだけもらえると先に給付を決めて足りない分は後で保険料を上げれば良いと、5年ごとに計算をしてきました。過去において平均寿命も短く、払い込んでくれる若い人が多かった時代に、少ない保険料で多くの給付がもらえるという約束がなされ、その※給付債務超過額が530兆円にもなります!この負担を(政治が人気取りのため先送りしてツケを溜めてきた責任)これからの保険料を上げて若い人に押し付けるのは間違い。若い人は今払っている分は先輩の受給に回されるけれども、自分たちの子や孫の世代はもっと人口が減って将来とても支えてもらえそうにない、となれば先輩の分への支払い(年金保険料の支払い)をやめて自分たち個人のために積み立てた方が得と考える人が出てきます。根本的に拠出と給付のリンクを強めないと信頼は取り戻せません。社会保険料の負担率が高い国は失業率も高く消費にもマイナスとなります。
国民年金の未納率が高いと言われていますが、収入に関係なく毎月13300円徴収というのは先進国のどこにもない不公平なシステムです。このままで国庫負担率1/3を1/2に上げればもっと不公平が拡がってしまう。高齢者の所得格差は大きく、年収700万円以上の世帯が2割あり、その夫婦の場合受け取る国民年金のうち80万円は税金の投入分になるのです。一方で何かの事情で掛け金を25年払えなかったため一銭ももらえない人もある。

単純に逆累進性から見れば消費税のほうがはるかにまし。なぜなら国民年金13300円および基礎年金分(厚生年金の4%分くらい)の総額86000億円の保険料財源を消費税に切り替えた場合、その税率は約3.3%。月10万円の消費で多くとも3300円、20万で6600円。家賃や仕送り、医療費、授業料等にはかからないので消費税がかかるのは支出の約83%とみられるから、夫婦で26600円というと消費月額97万円以上でなければ消費税のほうが安いというわけです。厚生年金も4%も下がれば大助かりでしょう。(参考文献・高山憲之「年金の教室」)

 ですから人頭税と同じ国民年金は止め、厚生年金と一本化した報酬比例に基づく制度を新たに作り、払った分は必ず戻ってくる掛金建てのシステムに切り替えるべきです。(20年程度の移行期間は必要となるでしょうが)

また「あなたはこれだけ保険料を納めています。今の調子で収め続けると、これ位の年金を受け取ることができます」といった情報が一人一人に毎年知らされれば励みにもなるし、将来の設計に役立てることができるでしょう。                 

  文責 河村名帆子

       給付債務…将来支払うことが予定されている年金給付のすべてを一括して一時金払いするときに必要となる金額



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